日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
急性Q熱を合併した粟粒結核の1例
角田 圭雄金政 和之福本 晃平加藤 菜穂今村 重義伊藤 義人岡上 武
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キーワード: Q熱, 粟粒結核, 乾酪性肉芽腫
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2006 年 103 巻 12 号 p. 1377-1383

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抄録

症例は73歳,男性.発熱と肝機能障害の精査のため入院.種々の抗菌薬に抵抗性でCoxiella burneti II相菌に対する抗体価より急性Q熱と診断した.Minocyclineにて解熱するが胆道系酵素上昇が遷延した.経気管支鏡的肺生検および肝生検にて乾酪性肉芽腫を認め,培養で結核菌を検出した.粟粒結核と診断し抗結核薬の投与により改善した.急性Q熱を合併した粟粒結核の報告はこれまでになく,示唆に富む症例と考えられた.

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© 2006 (一財) 日本消化器病学会
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