日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
症例報告
頻回の粘液便を主訴としIVRが奏功した下腸間膜動静脈瘻の1例
松井 あや岩井 和浩川崎 亮輔和田 隆宜水戸 康文土居 忠
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2007 年 104 巻 2 号 p. 194-199

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抄録

症例は64歳,男性.1カ月前より頻回の粘液便をきたし,大腸内視鏡検査にて高度の直腸粘膜浮腫を指摘された.同部は注腸バリウム検査にて鉛管様狭窄像を示したが,病変部より採取した組織生検にて悪性所見を認めなかった.3D-CTおよび腹部選択的血管造影にて下腸間膜動静脈瘻と診断し,経カテーテル的に下腸間膜動脈塞栓術を施行した.塞栓後症状は軽快し,大腸内視鏡·注腸バリウム検査·腹部CTにて病変の改善を認めた.

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© 2007 (一財) 日本消化器病学会
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