日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
放射線化学療法が奏効した食道癌肉腫の1例
川野 誠司楠 龍策相見 正史東 玲治石井 泰史藤代 浩史小林 計太岡田 裕之白鳥 康史
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2007 年 104 巻 4 号 p. 535-541

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抄録

患者は82歳男性,主訴は嚥下困難.胸部中部食道に隆起性病変を認め,生検にていわゆる癌肉腫と診断した.放射線化学療法を行ったところ腫瘍の著明な縮小を認め7カ月後にはCRとなったが,約11カ月後に全身転移をきたしまもなく死亡した.剖検では転移巣に肉腫成分を認めた一方で原発巣はCRを維持したままであった.食道癌肉腫に対する放射線化学療法に関する報告は少なく,貴重な症例と考えられた.

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© 2007 (一財) 日本消化器病学会
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