Milk of calciumをともなった膵仮性嚢胞の1例

小泉 一也; 丹野 誠志; 柳川 伸幸; 小山内 学; 羽広 敦也; 中村 和正; 蓑口 まどか; 中野 靖弘; 水上 裕輔; 奥村 利勝; 高後 裕

doi:10.11405/nisshoshi.105.93

症例報告

Milk of calciumをともなった膵仮性嚢胞の1例

小泉一也, 丹野誠志, 柳川伸幸, 小山内学, 羽広敦也, 中村和正, 蓑口まどか, 中野靖弘, 水上裕輔, 奥村利勝, 高後裕

著者情報

小泉一也
旭川医科大学消化器·血液腫瘍制御内科
丹野誠志
旭川医科大学消化器·血液腫瘍制御内科
旭川医科大学総合診療部
柳川伸幸
小山内学
羽広敦也
中村和正
蓑口まどか
中野靖弘
水上裕輔
旭川医科大学消化器·血液腫瘍制御内科
奥村利勝
旭川医科大学総合診療部
高後裕
旭川医科大学消化器·血液腫瘍制御内科

キーワード: milk of calcium, 膵嚢胞, EUS-FNA

ジャーナルフリー

2008 年 105 巻 1 号 p. 93-98

DOI https://doi.org/10.11405/nisshoshi.105.93

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抄録

症例は59歳女性．心窩部不快感，悪心にて受診．膵体部に径50mm大，内部に鏡面像を形成し，石灰化陰影を呈する単房性の嚢胞性病変を認めた．結節状隆起や腫瘍性病変は見られず，EUS-FNAを施行したところ，膵酵素高値で，リン酸カルシウム成分を主体とし，軽度粘性を有する乳白色調の嚢胞液を認めた．膵臓におけるmilk of calciumの報告は自験例を含め4例と極めてまれであり，嚢胞液の成分分析を施行し得た貴重な症例と考え報告する.

責任著者(Corresponding author)

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