日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
脾炎症性偽腫瘍の1例
目時 亮堀部 俊哉市村 茂輝宮田 祐樹村嶋 英学工藤 幸正平良 淳一杉本 勝俊古市 好宏釜本 寛之清水 雅文山田 昌彦宮原 健夫今井 康晴中村 郁夫森安 史典青木 達哉芹澤 博美
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2008 年 105 巻 2 号 p. 257-264

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抄録

症例は74歳,女性.腹部超音波検査で脾腫瘍を指摘され,精査目的で入院となった.入院後の諸検査で診断がつかず,診断確定·治療のため脾摘術を施行した.組織学的には炎症細胞浸潤と紡錘型細胞の増生からなる病変で,腫瘍部に異型は認めず炎症性偽腫瘍と診断された.炎症性偽腫瘍は,臨床経過と画像検査で診断が可能である場合もあり,今後,脾腫瘍を認めた場合に炎症性偽腫瘍も鑑別疾患としてあげる必要があると考えられた.

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© 2008 (一財) 日本消化器病学会
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