2008 年 105 巻 3 号 p. 367-372
胃癌肝転移8症例に対するDSM併用動注化学塞栓療法(DSM-TACE)の効果と合併症を検討した.奏効率は62.5%で,1年生存率は87.5%,2年生存率は52.5%,生存期間中央値(median survival time; MST)は36.1カ月(平均観察期間18.2カ月)であった.合併症もGrade2までのものがほとんどであったが,肝膿瘍を1例に認めた.DSM-TACEは胃癌肝転移に対して集学的治療の1つの選択肢となると考えられた.