日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
内視鏡的摘除により保存的に加療し得た魚骨による大腸穿通の1例
濱田 康彦田中 匡介松田 信介永井 盛太野田 知宏小坂 良青木 雅俊青田 卓実豊田 英樹鈴木 英明
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2008 年 105 巻 7 号 p. 1049-1054

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抄録

症例は81歳の女性.腹膜刺激症状をともなう左下腹部痛があり,入院となった.入院時の腹部CTで,下行結腸内に腸管を貫くように鋭利な異物を認め,また異物が腸管外へ穿通した結果生じたと思われる遊離ガスを後腹膜腔に認めた.消化管異物による後腹膜腔への穿通と考え,緊急大腸内視鏡検査を施行,内視鏡的に異物を除去した.異物は前日に食べた魚骨であり,絶食·抗菌剤投与による保存的加療を行い軽快した.

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© 2008 (一財) 日本消化器病学会
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