日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
症例報告
FDG-PET検査が術前化学療法の早期効果予測に有用であった食道癌の1例
伊佐 勉兼城 隆雄山元 啓文仲地 厚照屋 剛城間 寛新垣 京子西巻 正
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2008 年 105 巻 8 号 p. 1193-1199

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抄録

PET検査が術前化学療法の早期効果予測に有用であった食道癌の1例を経験したので報告する.少量FP療法開始11日後のPET検査によるstandardized uptake value(SUV)の低下率は,原発巣が32.8%,頚部リンパ節が60.4%,腹部リンパ節が13.5%であった.化学療法終了4週間後に切除術を施行した.切除標本における化学療法の病理組織学的効果判定は,原発巣がGrade1,頚部リンパ節はGrade3,腹部リンパ節はGrade0であった.各病巣におけるSUV低下率と,組織学的効果判定とが相関していた.

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© 2008 (一財) 日本消化器病学会
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