日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
アザチオプリン投与中にセレウス菌敗血症を合併したCrohn病の1例
檜沢 一興永田 優子谷口 雅彦中守 真理松本 主之飯田 三雄
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2009 年 106 巻 1 号 p. 56-60

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抄録

36歳,男性.29歳時Crohn病と診断され近医でアザチオプリン50mgを投与中,腹痛,発熱のため当院救急搬送後入院.絶食補液にて軽快したが回腸に多発する高度の狭窄を認めた.第7病日にラコール®再開後,下痢と40°Cの高熱が出現し血液培養にてセレウス菌を検出した.抗菌剤の効果乏しく回腸狭窄部が感染源となり敗血症が遷延していると判断した.第12病日に病変回腸50cmを切除した結果,速やかに軽快した.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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