日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
Crohn病に合併した原発不明腺癌に対してmFOLFOX6療法が奏功した1例
林 義人西田 勉近藤 純平山本 克己飯島 英樹筒井 秀作平松 直樹辻井 正彦辻 晋吾伊藤 裕章竹原 徹郎林 紀夫
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2009 年 106 巻 1 号 p. 69-76

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抄録

症例は47歳,男性.Crohn病に対して加療中,前頭部腫瘤を自覚し,各種画像検査にて全身に多発する腫瘍を認めた.原発巣の同定は困難であったが,高CEA血症をともない,肝腫瘍生検を施行し腺癌を認めた.免疫染色で腫瘍はCK7陰性,CK20陽性と大腸癌形質を示したことよりmFOLFOX6療法を導入し,腫瘍の著明な縮小とCEAの低下を認め,12カ月以上経過した現在も外来化学療法継続中である.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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