日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
総説
NSAIDsおよび低用量アスピリンと消化管障害
岩切 龍一
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2009 年 106 巻 11 号 p. 1575-1581

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抄録

本邦では,H.Pyloriによる潰瘍は将来減少していくと考えられているが,高齢人口の増加とともにNSAIDs起因性消化管障害は今後も増加すると考えられる.低用量アスピリンは血栓予防に効果があり,近年処方数が増加している.しかしアスピリンは低用量であっても消化管粘膜障害作用をきたす.本邦での研究でもNSAIDsおよび低用量アスピリンが消化管障害の危険因子であり増加傾向にあることが明らかとなってきた.COXの選択性や併存するH.Pylori感染,他の抗血栓薬·抗凝固薬の併用なども考慮し,日本人に適した予防·治療法を構築する必要がある.NSAIDs·低用量アスピリンによる下部消化管障害について病態の解明が待たれる.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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