日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PpPD)4年後に繰り返す膵炎に対して膵管チューブ抜去が奏功した1例
新後閑 弘章浮田 雄生南部 知子大牟田 繁文遠藤 琢朗前谷 容
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2009 年 106 巻 2 号 p. 228-232

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抄録

症例は54歳,男性.全胃幽門輪温存膵頭十二指腸切除術およびChild変法再建後3年から膵炎を繰り返していた.しかし摂食で腹痛が出現するため内視鏡的に膵管ロストチューブを抜去したところ改善した.膵消化管吻合時に用いられている膵管ロストチューブは自然脱落するか,主膵管壁との間隙から膵液が流出すると考えられている.しかし自然脱落せず膵炎を繰り返し,内視鏡的抜去が有効であったので文献的考察を加えて報告した.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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