日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
電解質喪失症候群をともなった直腸絨毛腫瘍の1例
八杉 晶子松岡 宏至大谷 英之前田 和範松本 和也香田 正晴河口 剛一郎原田 賢一八島 一夫村脇 義和堀江 靖
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2009 年 106 巻 3 号 p. 377-382

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抄録

症例は83歳,男性.2年前から下痢を認めていたが,下痢回数の増加,全身衰弱のため当院に入院.著明な脱水とNa, K, Clの低下を認めた.大腸内視鏡検査にて直腸に巨大な絨毛腫瘍を認め外科的に切除した.術後,症状は速やかに改善した.大腸絨毛腫瘍は下痢と,それにともなう電解質異常である電解質喪失症候群(Electrolyte depletion syndrome; EDS)を呈することがある.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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