日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
R-CHOP療法で完全寛解が得られた肝原発悪性リンパ腫の1例
浅木 彰則三宅 康広安東 正晴安原 ひさ恵松本 和幸高原 政宏河合 大介加地 英輔豊川 達也大西 亨宮谷 克也中津 守人
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2009 年 106 巻 3 号 p. 389-396

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抄録

症例は75歳男性,右季肋部痛を主訴に来院し,CTで肝右葉に巨大な腫瘤を認め入院した.腹部超音波で腫瘤内を貫通する脈管を認め,超音波ガイド下腫瘍生検を行い悪性リンパ腫と診断した.骨髄正常で,脾腫がなくPET-CTにて肝以外にFDGの有意な集積を認めなかったことから肝原発と診断した.Rituximabを併用したCHOP療法を8クール施行し,治療後のPET-CTでFDGの有意な集積を認めず完全寛解と判定した.節外性悪性リンパ腫の0.41%と非常にまれな疾患である肝原発悪性リンパ腫の1例を経験し,R-CHOP療法により完全寛解が得られたので報告する.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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