日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
カンジダによる感染性肝嚢胞破裂の1例
中西 祐貴萱原 隆久山下 幸孝奥野 真理中村 文保谷口 洋平井上 夏子中谷 泰樹幡丸 景一清水 孝洋田中 敦俊吉岡 毅瀬田 剛史浦井 俊二上野山 義人
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2009 年 106 巻 7 号 p. 1056-1062

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抄録

症例は75歳女性.4年前より肝右葉を占拠する長径16cmの巨大な嚢胞を指摘されていた.腹痛を主訴に当院を受診し,炎症反応高値,腹部CT上腹水,嚢胞の縮小,被膜の断裂を認めたため,嚢胞破裂による腹膜炎と診断した.腹水,嚢胞液からCandida albicansが検出され,嚢胞内に経皮的ドレナージチューブを留置の上,抗真菌薬による治療を行ったところ,嚢胞腔は縮小し,全身状態·炎症反応も改善を認めた.

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© 2009 (一財) 日本消化器病学会
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