日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
経皮的肝腫瘍生検にて診断された肝原発神経内分泌癌の1例
長谷川 裕子葛下 典由中水流 正一伊藤 麻里荒木 学吉岡 千晶末村 茂樹大田 真紀代由雄 敏之外山 隆伊倉 義弘三田 英治
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2010 年 107 巻 12 号 p. 1956-1962

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抄録

症例は55歳,男性.CTにおいて肝左葉を中心に約12cm大の腫瘍性病変を認めた.腫瘍生検により肝原発神経内分泌癌と診断した.手術適応はなく,cisplatinとetoposideによる化学療法を施行したところ,一時的な腫瘍の縮小を認めた.肝原発神経内分泌癌は外科的切除や病理解剖により診断される症例が多いが,切除不能症例に対しては,確定診断や治療方針決定のための肝腫瘍生検が有用であると考えられた.

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© 2010 (一財) 日本消化器病学会
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