日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
シングルバルーン小腸内視鏡にて術前に病理診断し得た小腸原発悪性黒色腫の1例
川口 真矢杉本 真也山本 玲山村 光弘大山田 純黒田 幹人亀井 昭佐藤 兵衛福家 博史奥田 善大矢花 正
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2011 年 108 巻 4 号 p. 633-639

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抄録

症例は72歳男性.下腹部痛および貧血にて近医を受診し,精査目的に当院を紹介受診された.腹部造影CTにて骨盤内小腸に腫瘤を指摘された.小腸X線検査にて腫瘤は空腸に指摘され,シングルバルーン小腸内視鏡検査では灰白色調から黒色調の弾性軟の腫瘤を認め,生検にて悪性黒色腫と診断された.全身検索にて他に原発巣を認めず,小腸原発悪性黒色腫と診断し,空腸部分切除術が施行された.リンパ節転移陽性(stage IIIa)であった.補助化学療法を継続し,現在6カ月間無再発生存中である.

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© 2011 (一財) 日本消化器病学会
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