日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
進行膵癌に対する陽子線治療後に仮性動脈瘤から胆管メタリックステント内に出血をきたした1例
森下 直紀西田 勉林 義人岩橋 潔池澤 賢治重川 稔新崎 信一郎山田 拓哉垣田 成庸江崎 久男宮崎 昌典藥師神 崇行巽 智秀飯島 英樹木曽 真一平松 直樹辻井 正彦大須賀 慶悟寺嶋 千貴竹原 徹郎
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2013 年 110 巻 12 号 p. 2127-2135

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抄録

症例は48歳,男性.局所進行膵癌にてゲムシタビン併用陽子線治療を施行後に,胆管閉塞に対して胆管メタリックステントを留置した.引き続き化学療法を行うも腹痛をともなう黒色便と黄疸を認めた.胆管ステントからの胆道出血および右肝動脈仮性動脈瘤を認め,同部位からの出血と診断した.出血コントロールのため右肝動脈仮性動脈瘤に対しシアノアクリレートにて塞栓術を施行し,約4カ月後に永眠されるまで再出血を認めなかった.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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