日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
症例報告
C型肝硬変の経過中に脾静脈破裂をきたした1剖検例
大久保 聡桐山 和雄臼井 健郎竹村 忠晴池田 公一郎金山 良男
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 110 巻 3 号 p. 426-431

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抄録

症例は70歳,女性.C型肝硬変にて通院加療していたが,心肺停止状態で救急搬送され死亡した.剖検にて後腹膜血腫,脾静脈の菲薄化と破綻を認め,脾静脈破裂による腹腔内出血のため死亡したと診断した.本例では門脈側副路の発達が乏しいことが発症の一因と推測された.脾静脈破裂は非常にまれな疾患であるが,死亡率は高く早期診断が必要と考えられた.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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