日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
肝嚢胞増大により発見され,胆汁細胞診にて診断された肝吸虫症の1例
小南 陽子相方 浩平松 憲田中 未央苗代 典昭中原 隆志本田 洋士長沖 祐子村上 英介宮木 大輔三木 大樹河岡 友和高木 慎太郎平賀 伸彦柘植 雅貴芹川 正浩今村 道雄兵庫 秀幸川上 由育高橋 祥一佐々木 民人茶山 一彰
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2013 年 110 巻 3 号 p. 456-464

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抄録
症例は61歳男性.毎年,検診にて40mm大の肝嚢胞を指摘されていたが,2011年の腹部超音波検査にて肝嚢胞の増大を指摘.造影CT検査などの各種検査を行ったが確定診断に至らず,嚢胞周囲の軽微な胆管拡張の精査目的にてERCPを施行.その際の胆汁細胞診にて多量の肝吸虫卵を認め,肝吸虫症と診断.プラジカンテルの内服により肝嚢胞の縮小と血中肝吸虫抗体価の陰性化が得られ,肝吸虫の駆虫が確認された.
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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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