日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
激しい腹痛で発症し偽性腸閉塞を合併した汎発性帯状疱疹の1例
谷田 恵美子和泉 元喜阿部 剛土谷 一泉大熊 幹二内田 苗利日高 章寿林 依里野口 正朗益井 芳文吉澤 海白濱 圭吾金崎 章
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2013 年 110 巻 5 号 p. 839-845

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抄録

48歳男性.激しい腹痛と便秘のため救急外来を受診した.5カ月前に急性骨髄性白血病に対し骨髄移植を受け,慢性移植片対宿主病に対し免疫抑制剤を服用していた.大腸の拡張とガスの貯留を認めたが閉塞機転はなかった.数日後に水痘様皮疹が出現し,偽性腸閉塞を合併した汎発性帯状疱疹と診断した.アシクロビルの投与により救命し得た.原因不明の腹痛と偽性腸閉塞をともなう免疫不全患者では,本症を念頭に置き早期治療を行う必要がある.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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