2013 年 110 巻 8 号 p. 1428-1438
逆流性食道炎維持療法に対するエソメプラゾール20mg/日(E20)および10mg/日(E10)の有効性および安全性を,無作為化二重盲検試験によりオメプラゾール10mg/日(O10)と比較検討した.投与24週までの非再発率はE20群92.0%,E10群87.5%,O10群82.7%で,E20群とO10群との間で統計学的有意差(p=0.007)が認められた.薬剤関連の有害事象はE20群9.0%,E10群8.0%,O10群5.3%にみられたが重篤例はなかった.以上より,エソメプラゾールはオメプラゾールと比較して逆流性食道炎維持療法として十分な有効性を有し,かつ安全性に特に問題がないことが示された.