日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
原著
逆流性食道炎治癒患者を対象としたエソメプラゾールの寛解維持効果と安全性の検討―オメプラゾールを対照とした無作為化二重盲検第III相比較試験―
木下 芳一三輪 洋人春日井 邦夫
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2013 年 110 巻 8 号 p. 1428-1438

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抄録

逆流性食道炎維持療法に対するエソメプラゾール20mg/日(E20)および10mg/日(E10)の有効性および安全性を,無作為化二重盲検試験によりオメプラゾール10mg/日(O10)と比較検討した.投与24週までの非再発率はE20群92.0%,E10群87.5%,O10群82.7%で,E20群とO10群との間で統計学的有意差(p=0.007)が認められた.薬剤関連の有害事象はE20群9.0%,E10群8.0%,O10群5.3%にみられたが重篤例はなかった.以上より,エソメプラゾールはオメプラゾールと比較して逆流性食道炎維持療法として十分な有効性を有し,かつ安全性に特に問題がないことが示された.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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