日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
症例報告
腹腔内破裂出血をともなった脾臓原発血管肉腫の1例
吉田 健太遠藤 哲鎌田 耕輔相澤 弘小沼 譲小笠原 仁吉原 綾子楠見 智巳福田 眞作
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2014 年 111 巻 3 号 p. 549-556

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抄録

56歳男性.2010年9月,腹痛で近医を受診し,脾出血の診断で入院.その後,脾・肝腫瘍や悪性リンパ腫などが疑われ,12月,当院へ紹介,入院となった.入院第6病日,突然腹満著明となり,徐々に状態は増悪し,死亡.病理解剖にて,脾臓原発性血管肉腫の多発肝転移,腫瘍破裂による出血性ショックと診断された.本疾患は予後不良であり,脾腫瘍・脾腫大を認めた場合には本症の可能性を念頭に置く必要があると考えられた.

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© 2014 (一財) 日本消化器病学会
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