日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
多彩な内部構造により非典型的な画像所見を呈した膵漿液性嚢胞腫瘍の1例
佐上 亮太永松 秀康都甲 和美柳井 優香高橋 健上尾 哲也成田 竜一石田 哲也福澤 謙吾米増 博俊
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2015 年 112 巻 6 号 p. 1067-1074

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抄録

画像所見上鑑別が困難であった膵漿液性嚢胞腫瘍の1例を経験したので報告する.症例は67歳男性,画像所見より最大径39 mmで内部不均一な単房性腫瘍を認め,出血壊死をともなう膵内分泌腫瘍や充実性偽乳頭腫瘍を考え,亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した.組織所見にて内部に出血をともなう変性物質の貯留と立方上皮からなる大小の嚢胞集簇が確認された.以上よりmacrocystic typeの膵漿液性嚢胞腫瘍と診断した.

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© 2015 (一財) 日本消化器病学会
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