日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ:臨床データーからみた機能性消化管障害へのアプローチ
消化管機能検査からみた機能性消化管障害へのアプローチ
栗林 志行保坂 浩子草野 元康
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2016 年 113 巻 10 号 p. 1692-1703

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抄録

本邦では消化管機能検査は一部の施設で行われているに過ぎず,消化器内科の専門医でも精通している医師は多くなかった.しかし,近年では消化管機能検査の進歩により,本邦でも消化管運動障害への関心が高まっており,消化管機能検査を行う施設も増加している.特に食道運動障害の診療に関しては,内視鏡的筋層切開術(POEM)が本邦で開発され,内視鏡治療を専門としている施設でも食道内圧検査が普及しつつある.さらに,胃食道逆流症の診断に関しては,食道内インピーダンス/pHモニタリングが薬事承認され,臨床で使用できるようになっている.ここでは消化管運動を中心に消化管機能検査について解説する.

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