日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
インフリキシマブ投与後に高安動脈炎の合併が明らかになったクローン病の1例
宮川 麻希田中 浩紀山下 真幸酒見 亮介那須野 正尚石井 学柳澤 秀之市原 真後藤田 裕子本谷 聡
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2016 年 113 巻 10 号 p. 1761-1768

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抄録

症例は19歳男性.下痢,腹痛,発熱,CRP上昇を認め紹介入院.大腸と回腸に多発する縦走潰瘍を認め小腸大腸型クローン病と診断.インフリキシマブ投与後,下痢,腹痛は改善し潰瘍は瘢痕化したが,発熱,CRP高値は持続.プレドニゾロン併用により発熱,CRP値は改善し退院したが,漸減中に再燃し再入院となった.再入院時の腹部造影CTで新たに右腎動脈狭窄が疑われ,胸部造影CTにて高安動脈炎の合併が明らかになった.

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© 2016 (一財) 日本消化器病学会
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