日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
症例報告
緩徐な発育が疑われた胃底腺型胃癌の1例
楠本 智章茂原 研司武 進石木 邦治谷口 恒平
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2016 年 113 巻 12 号 p. 2042-2049

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抄録

73歳男性.2013年の上部消化管内視鏡検査(EGD)にて,胃体上部前壁に約6mm大の褪色調軽度陥凹性病変を認めた.HEおよび免疫染色の結果,胃底腺型胃癌と診断した.内視鏡的切除を行い,治癒切除と判断した.本例は,後の確認で2006年のEGD像において同一病変を疑う所見を捉えることができた.2013年までに内視鏡的な形態に明らかな変化は認めず,緩徐な発育を示す病変が疑われた.

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© 2016 (一財) 日本消化器病学会
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