日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
総説
治療困難胆管結石に対する内視鏡治療の進歩
安田 一朗
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2016 年 113 巻 4 号 p. 585-593

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抄録

総胆管結石に対しては,現在多くの施設で内視鏡治療が第一選択として行われている.ESTに引き続きバスケット/バルーンカテーテルで結石を除去する方法が標準手技であるが,種々の原因により治療困難な状況がある.胆管挿管困難,大結石,嵌頓結石,術後腸管再建例などが主な理由であるが,大結石に対しては従来の機械的砕石に加えて,経口胆道鏡下砕石,ESWL,さらに最近では大口径バルーンによる乳頭拡張術が行われており,術後再建腸管例に対しては小腸内視鏡によるアプローチが普及し,さらに最近ではEUSガイド下の治療手技も開発されている.本稿ではこうした治療困難胆管結石例に対する内視鏡治療の最近の進歩について解説する.

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© 2016 (一財) 日本消化器病学会
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