日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
今月のテーマ:肝細胞癌の分子解析と悪性度診断
進行肝細胞癌の分子病態
藍原 有弘Jack R. WANDS田中 真二
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2016 年 113 巻 5 号 p. 790-797

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抄録

進行肝細胞癌は手術を含め集学的治療が試みられるが,容易に転移,再発し予後不良の疾患である.分子生物学的アプローチの進歩により,肝細胞癌の分子病態解明が進んでいる.われわれは進行肝細胞癌予後不良因子としてM期チェックポイントタンパクAurora kinase Bの亢進,肝細胞癌幹細胞マーカーであるEpCAM高発現を見出した.また,細胞間相互作用に重要なNotch経路の肝細胞癌発癌,進展への寄与が示唆されており,その制御機構の一部が明らかとされた.進行肝細胞癌の分子制御には多数の分子メカニズムの関与が予想され,分子病態を基盤とした新規治療開発が期待されている.

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© 2016 (一財) 日本消化器病学会
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