日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
小腸出血を契機に発見されカプセル小腸内視鏡とダブルバルーン小腸内視鏡にて観察しえた高齢者のメッケル憩室内翻の1例
井深 貴士荒木 寛司杉山 智彦高田 淳久保田 全哉白上 洋平白木 亮清水 雅仁酒々井 夏子宮崎 龍彦
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 114 巻 11 号 p. 2005-2011

詳細
抄録

症例は80歳男性.上下部内視鏡で異常を認めない原因不明の消化管出血のため,カプセル小腸内視鏡を施行し,回腸に発赤調の隆起性病変を認めた.ダブルバルーン小腸内視鏡検査にて,バウヒン弁から95cmの部位に先進部が発赤調で正常絨毛構造が全体を覆った,長径5cm程度の隆起性病変を認めた.出血源と考え点墨を行い,腹腔鏡下小腸部分切除術を施行した.病理所見では,メッケル憩室の翻転として矛盾しない所見であった.

著者関連情報
© 2017 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top