2017 年 114 巻 2 号 p. 218-223
胃粘膜下腫瘍の手術療法は,Hikiらの開発したLECS(laparoscopic endoscopic cooperative surgery)により必要最小限の胃部分切除を低侵襲手術として行うことが可能となった.主に5cm以下の管内発育型GIST(gastrointestinal stromal tumor)を標的病変とし,腹腔鏡外科医と内視鏡医が協調して手術を行う画期的な方法である.また,LECSの問題点である胃壁の開放による胃内容の流出や腹膜播種への危惧に対する術式も開発されてきている.本稿では外科医の立場よりLECSおよびその関連手技を解説する.