2017 年 114 巻 7 号 p. 1247-1254
C型肝炎ウイルスgenotype/serotype乖離例でのDAAs薬剤選択における,genotype 1b特異的な薬剤耐性変異(RAV)解析の有用性を検討した.DAAs導入を検討した559例にcore-genotypingとserotypeを判定し,乖離例ではNS5A領域のRAV解析を追加した.乖離例は8例で1例がgenotype 1b/serotype 2でRAV解析判定可能,genotype 2/serotype 1は7例,うち4例でRAV解析判定可能であった.乖離例でRAV解析判定可能であれば,NS5A領域がgenotype 1bと相同性の高いHCVが存在することを念頭に,治療を選択すべきである.