日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
髄外性膵病変により閉塞性膵炎をきたしたIgD型多発性骨髄腫の1例
梅村 昌宏千田 剛士松永 英里香伊藤 潤太田 和義下山 真山﨑 哲川田 一仁小野 孝明小林 良正
著者情報
ジャーナル フリー

2018 年 115 巻 10 号 p. 914-922

詳細
抄録

51歳,ブラジル人女性.多発性骨髄腫の膵頭部髄外性病変により膵管狭窄と閉塞性黄疸をきたし,主膵管と総胆管にプラスチックステントを留置した.その後,急激に増大した新規の膵体部髄外性病変により閉塞性膵炎をきたした.膵管ステントを再留置し膵炎は改善,放射線照射により髄外性膵病変は縮小を認めたが,原病の進行により約1カ月後に死亡した.髄外性膵病変により閉塞性膵炎をきたした多発性骨髄腫の症例はまれであり,報告する.

著者関連情報
© 2018 (一財) 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top