日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
興味ある画像所見を呈した胆嚢低分化型粘液癌の1例
黒木 実智雄佐藤 勝久鹿志村 純也森 菜緒子井上 淳宇野 健司遠藤 克哉濱田 晋野口 謙治小島 敏明神谷 尚則池谷 伸一遠藤 到中山 晴夫須貝 吉樹樋渡 信夫新谷 史明
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 100 巻 10 号 p. 1224-1228

詳細
抄録

症例は65歳, 男性. 主訴は右季肋部痛. 画像上, 胆嚢結石, 胆嚢壁の全周性の肥厚を認めたが, 明らかな不整や隆起はみられなかった. 壁内にはRAS様の所見が散在していた. 術前, 胆嚢腺筋腫症が最も考えられたが, 低分化型粘液癌であった. 粘液湖が画像上RAS様の所見としてとらえられたと考えられた. 胆嚢低分化型粘液癌は極めてまれであり, 粘液湖が画像上とらえられた報告はほとんどなく, 画像診断上貴重な症例であると考えられた.

著者関連情報
© 財団法人 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top