日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
ピオグリタゾンによる薬物性肝障害の1例
久持 顕子神代 龍吉古賀 郁利子田中 英介井出 達也日野 照子村島 史朗緒方 啓桑原 礼一郎古賀 浩徳宍戸 昌一郎上野 隆登佐田 通夫江口 尚久
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2003 年 100 巻 3 号 p. 333-336

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抄録

症例は51歳女性, 1989年より2型糖尿病と高脂血症でグリベンクラミドなどで加療中であった. ピオグリタゾンの追加投与開始81日後に, 肝細胞型肝障害が認められた, 同薬の中止4週間後に肝機能は正常化した. チトクロームP450 (CYP) 2C19遺伝子型は2/2, CYP2C9遺伝子型は1/1であった. トログリタゾンと類薬の本剤によっても肝障害のおこる可能性があり, 注意が必要と思われる.

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