2003 年 100 巻 4 号 p. 421-425
症例は84歳, 女性. 以前より逆流性食道炎の診断にて内服加療を受けていた. 平成10年6月に症状が増悪し, omeprazole20/mgの8週間投与を行った. 症状の改善を認めるも, famotidineへの変更後症状が再燃したため, omeprazole20/mgの投与を再開した. 継続投与19カ月後の上部消化管内視鏡検査にて胃体部大彎に多発性ポリープの出現を認め, 病理組織学的に胃底腺ポリープであった. 経過よりomeprazole長期投与が発生に関与した可能性が示唆された.