日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
胃静脈瘤の臨床的研究
100症例についての観察
安元 真武
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1971 年 68 巻 7 号 p. 721-739

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抄録

教室および関連病院で過去3年間に経験した門脈圧亢進を来す疾患でX線的に胃静脈瘤を認めた100例につき胃静脈瘤の出現頻度, 食道静脈瘤との関係, 診断法, X線的な特徴, 経脾門脈造影との関係, 内視鏡所見その他について調べた. 精査し得た門脈圧亢進症の疑いのある母集団の明らかな135例中胃静脈瘤を認めたものは80例で胃静脈瘤の出現頻度は約60%である. 食道静脈瘤と胃静脈瘤とでは, 胃静脈瘤の出現頻度の方が高く, 胃静脈瘤の25%は食道静脈瘤を併わない. 逆に胃静脈瘤を併わない食道静脈瘤は10.5%であつた. また胃静脈瘤の程度と食道静脈瘤の程度は相関しなかつた. 門脈圧亢進症では従来考えられていたよりも高頻度胃静脈瘤が認められ, その診断には適切なバリウム検査および血管造影が必要である.

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