rat腸管におけるK, Na, の輸送について, K, Na平衡濃度, 電位差, ブドウ糖の影響などの面から検討を加え, さらにK透過性および水の net flux についても求めた. K平衡濃度はrat血清K濃度よりも高く, 下部腸管程著しく, Na平衡濃度はrat血清濃度よりも低く特に結腸で著明である. 電位差は結腸で最も大であつた. K透過性は空腸が最も大で回腸が約その1/2で結腸ではさらに小さい. 水の net flux は結腸>空腸〓回腸であつた. 空腸におけるK輸送は solvent drag による有意の影響を認めた. Kの吸収は passive で上部腸管程著しく, 分泌は active で下部腸程著しく特に結腸で著明であつた. Naの吸収は active であり結腸>空腸〓回腸であつた.