日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
閉塞性黄疸における抗生剤の胆汁内移行に関する検討
高田 忠敬羽生 富士夫福島 靖彦内田 泰彦今泉 俊秀安田 秀喜金山 成保礒辺 孝司中村 光司木下 裕宏小林 誠一郎竹本 忠良
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1976 年 73 巻 8 号 p. 941-949

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抄録

閉塞性黄疸18症例を対象に, 胆道閉塞時および閉塞解除後に抗生剤を1回2g静注投与し, その胆汁内濃度を測定した. 使用抗生剤は Cephalothin, Thiamphenicol, Carbenicillin, Ampicillin の4剤であるが, 胆汁の流出を阻害する因子が存在すれば, その胆汁内移行はいずれも著明に減少し, とくに胆道完全閉塞例では,ほとんど認められなかつた. しかし, 経皮的胆管ドレナージにて胆汁誘導をはかると, 完全閉塞例でも抗生剤の胆汁内移行は急速に増加することが認められた. これらの現象は, 抗生剤投与時の肝機能検査値と直接の関係が認められず, 閉塞性黄疸における抗生剤の胆汁内移行は, 主として胆汁流出状況により左右されるとの結論をえた.

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