日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
シェーグレン症候群における膵障害の検討
宮坂 京子岡田 弘林 正孝久山 泰古川 義之岡本 真郎桃井 宏直
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1980 年 77 巻 2 号 p. 231-238

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抄録

シェーグレン症候群38例について,膵病変の有無を検討した.その結果,PSテストでは29例中10例に,ERCPは13例中5例に何らかの異常が認められた.これらの膵病
変は,程度としてはいずれも軽度であり,sialogramによる唾液腺病変の重症度とは,相関がなく,40歳代以上の中~高齢者にのみ集中していた.
膵液中β2ミクログロブリン濃度は,シェーグレン症候群で高値の傾向がみられたが,有意の差はなかつた.
アミラーゼアイソザイムでは,S-アミラーゼは,sialogramのstage I, II, IIIに高値を呈し,stage IVで著明に低下し,唾液腺の組織学的重症度を反映すると思われたが,P-アミラーゼについては一定の傾向は認められなかつた.

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