日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
糖尿病患者における消化管運動障害と高モチリン血症
中目 千之赤井 裕輝本郷 道夫今井 信行豊田 隆謙後藤 由夫奥口 文宣小松 寛治
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1982 年 79 巻 12 号 p. 2207-2215

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抄録

糖尿病患者,健常者を対象に,消化管運動障害とmotilinとの関連を研究する目的で,下部食道括約筋圧(LESP),胃排出能,小腸通過時間,血漿motilin濃度を測定した.糖尿病患者全例に高motilin血症が認められた.自律神経障害を有する糖尿病患者にみられるtetragastrinに対するLESPの低反応はmotilinによつて説明することは出来なかつた.胃排出能は空腹時motilin濃度と強く相関し,合併症を有しない糖尿病患者,糖尿病性下痢にみられた胃排出能の亢進は高motilin血症のためと考えられた.一方,小腸通過時間と血漿motilin濃度との間には相関は認められず,内因性motilinが小腸通過を制御する可能性は少ないものとおもわれた.

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