日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
HBs抗原多発家系における感染様式の検討
HBV汚染地区と非汚染地区の比較
笠島 眞
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1982 年 79 巻 9 号 p. 1719-1723

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抄録

河北潟生活圏では非生活圏に比し明らかに高いHBs抗原陽性率を示すので,その発生要因の一端を分析するために,過去7年間に金沢医科大学消化器内科に入院し,HBs抗原キャリアと診断された石川県在住者103名を対象とし,キャリア多発家系におけるB型肝炎ウイルスの感染様式を河北潟生活圏と非生活圏について比較検討した.河北潟生活圏では非生活圏に比しキャリア集積家系が多いが,母児間感染の感染様式をとる家系が比較的少なく,同一家系内でも異なつた感染様式をとる複雑な家系が多い傾向を示し,非母児間感染による場合にはキャリア化しやすい傾向がみられた.これらのことが河北潟生活圏でキャリアが多いことの理由の一つとなつていると考えられた.

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