日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
血清ペプシノーゲン各成分値と胃液酸•ペプシン分泌各成分量との相関に関する検討
張 景明三木 一正降旗 千恵景山 節一瀬 雅夫丹羽 寛文岡 博松島 泰次郎高橋 健治
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 80 巻 10 号 p. 2195-2201

詳細
抄録

入院および外来患者57例で, 血清ペプシノーゲン各成分値と胃酸•ペプシン分泌各成分量との相関を検討した. 血清 group Iペプシノーゲン (PG I) 値および総ペプシノーゲン (T-PG) 値は, 胃液酸•ペプシン分泌各成分量との間で有意な正の相関を示し (p<0.001), とくに刺激後胃液酸•ペプシン分泌量と高い相関を示した (r=0.84~0.87). 血清PG II値も胃液酸•ペプシン分泌各成分量との間で有意な正の相関を示した (p<0.05~0.001) が, 血清PG I値より低い相関を示した (r=0.32~0.67). 以上より, 血清PG I値およびT-PG値は,"血清学的胃液分泌機能検査法"として臨床に使用しうる可能性が示唆された.

著者関連情報
© 財団法人 日本消化器病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top