日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
膵疾患における血清膵分泌性トリプシンインヒビター (PSTI) 値と血清アミラーゼ活性, 並びに膵型アミラーゼアイソザイム活性との比較
末広 逸夫大槻 眞岡 徹岡林 克典大木 篤神田 勤尤 芳才前田 光雄山崎 富生馬場 茂明
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1984 年 81 巻 4 号 p. 1044-1049

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抄録

膵疾患々者で, radioimmunoassay 法により測定した血清膵分泌性トリプシンインヒビター (pancreatic secretory trypsin inhibitor: PSTI) 値とアミラーゼ活性を比較した. 健常人25例の空腹時血清PSTI値は, 10.7±2.7ng/ml (mean±SD) であつたが, 急性膵炎患者は全て高値を示し (平均: 701.3± 473.4ng/ml), アミラーゼ活性が正常値レベルに低下後も高値が持続した. セクレチン刺激に対する血清酵素誘発陽性例では, 血清PSTI値もアミラーゼ活性と一致して上昇したが, アミラーゼ活性より早期に正常レベルにまで低下した. 従つて, 血清PSTI値は, 急性膵炎の重症度と一致すると考えられた. しかし, 慢性膵炎の血清PSTI値は, 健常人と差がなく, 膵外分泌機能不全の指標とはならなかつた.

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