日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
膵疾患における十二指腸液中の secretory component および免疫グロブリンの分泌動態について
洲脇 謹一郎
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1984 年 81 巻 5 号 p. 1243-1250

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抄録

PS test で得られたヒト十二指腸液中の secretory component (SC) および免疫グロブリン (Igs) の膵疾患における意義について検討した. SCおよびIgA濃度は膵癌, 慢性膵炎で他膵疾患群に比し高値であり, さらにIgAはS2, S3分画 (secretin 刺激後10~20分, 20~40分) で膵癌において慢性膵炎に比し有意に高値であつた (p<0.02, p<0.05). IgMは急性膵炎において他膵疾患群に比し有意に高値の分画が多かつた. 膵外分泌能と膵液中のSCおよびIgsの分泌, さらにSCとIgsの分泌には関連性がなく, これらの分泌は異なつた機序によつて調節されている可能性があり, また膵液中Igsは, 単なる炎症性浸出でないことが示唆された.

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