日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
Cimetidine の全身及び肝血行動態へ及ぼす影響について
中山 隆雅斉藤 正之波多野 等三島 昭彦和田 勝則斉藤 正明杉田 周次郎田辺 雄一塚本 俊彦寺林 秀隆野村 文夫高円 博文飯田 眞司大西 久仁彦奥田 邦雄
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1984 年 81 巻 9 号 p. 2000-2004

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抄録

慢性肝疾患9例に一回常用量200mgの cimetidine を経静脈的に投与し, 全身血行動態: 1) 血圧, 心拍数, 心拍出量, 肝血行動態: 2) 肝血流量, 3) 門脈血流量, 4) 門脈圧への影響を検討した. cimetidine 投与前後で, 全身血行動態に有意の変動はみられなかつた. 又, 2) indocyanine green の肝除去率を考慮して算出した肝血流量, 3) 超音波パルスドップラー法により求めた門脈血流量, 4) 直接測定した門脈圧, 及び閉塞肝静脈圧と自由肝静脈圧との差で表わされる門脈圧のいずれも有意の変動を示さなかつた. 以上より, 一回常用量の cimetidine は, 全身及び肝血行動態へ臨床上考慮すべき有意の影響は及ぼさないと考えられる. しかしこの薬剤を用いて, 門脈圧を減少させ食道静脈瘤からの出血を予防することは期待できないと考えられる.

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