1985 年 82 巻 2 号 p. 277-287
XAD-2 resin (XAD-2) による血漿抽出処理により, 血漿中の非特異的干渉物質を除去し, 血中gastrin の影響を最少限に抑えた高感度の cholecystokinin (CCK) の radioimmunoassay を可能とした. 標識CCKは natural porcine CCK33を chloramine T法で作成し, ゲル濾過およびイオン交換クロマトグラフィーの2段階で精製し, specific radioactivity は709mCi/μMであつた. 血漿はXAD-2で抽出し, 血中 gastrin の影響を測定限界 (3.2pM) 以下としえた. 健常人6例の血中CCKは空腹時11.6±0.5(M±SE)pMで, 試験食摂取後は約2倍に上昇した (p<0.01). また, 健常人6例で十二指腸内25%MgSO440ml注入 (Meltzer-Lyon test) を行い, B-胆汁の排出に伴い, 血中CCKの有意な上昇を確認した.