日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
各種肝疾患における血漿カリクレイン•キニン系の変動とその臨床的意義
特にアルコール性肝障害を中心として
藤井 守
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1985 年 82 巻 3 号 p. 450-458

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抄録

アルコール性肝障害21例, 非アルコール性肝疾患55例を対象とし血漿カリクレイン•キニン系の変動を検討した. 血漿カリクレインはアルコール性肝障害特にアルコール性肝炎で有意に上昇し断酒により低下, 高分子キニノゲンは鏡像的に変動した. 両者はアルコール性肝障害において有意な負の相関を示した. 急性飲酒実験で血漿カリクレインの上昇と高分子キニノゲンの鏡像的な減少を認めた. 血漿カリクレインの上昇機序にアセトアルデヒドの関与が想定された. 血漿プレカリクレインおよび高分子キニノゲンは脂肪肝を除き各種肝疾患で有意に低下した. アルコール性肝障害において血漿カリクレイン•キニン系の著明な作動が, その多彩な肝病変に関与することが想定された.

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