日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
肝細胞癌娘結節に対する肝動脈塞栓術の効果
吉岡 哲也村田 敏彦松尾 尚樹上田 潤本田 伸行仲川 房幸大上 庄一大石 元打田 日出夫辻井 正深井 泰俊尾辻 秀章木下 豊細木 靖弘
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1985 年 82 巻 3 号 p. 459-466

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抄録

肝細胞癌の娘結節に対するTAEの効果を明らかにする目的で, TAE後の娘結節の推移と娘結節を有する肝細胞癌のTAE後の予後について検討した. 対象は, 血管造影で同定できた肝細胞癌31例の直径4mmから53mmの娘結節152個である. 初回血管造影時に認められた娘結節98個のうち98%が, また2回目以後のTAE時に新たに発見された娘結節54個のうち53%が消失または縮小し, 血管造影で認識できる娘結節にはTAE効果のあることを確認した. また娘結節を有する肝細胞癌と肝細胞癌全例のTAE後の2年累積生存率はそれぞれ21%と27%で両者間に差がなく, 娘結節を有する肝細胞癌に対しても積極的なTAEが延命に結びつくことが判明した.

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