日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
脂肪肝におけるグルカゴン試験の意義
長嶺 竹明山田 昇司佐伯 俊一高橋 仁公桜井 誠司安部 毅彦高木 均新井 孝之市川 邦男竹沢 二郎山田 俊彦湯浅 圭一朗茂木 一通植原 政弘竹原 健小林 節雄小林 功
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1985 年 82 巻 4 号 p. 614-620

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抄録

脂肪肝17例, 慢性肝炎17例, 肝硬変13例, 健常対照者8例にグルカゴン1μg/kg静注し, 血漿c-AMP, 血中IRI, 血糖の変動をみた. その結果, c-AMP 反応は慢性肝炎と代償性肝硬変では非代償性肝硬変に比べ有意の高反応を認めた. 一方, グルカゴン負荷後の最大インスリン反応 (max ΔIRI) をみると, 脂肪肝では他の肝疾患や対照群に比べ有意の高値を示したが, その原因の1つとしてグルカゴンの膵β細胞への直接刺激が推察された. また max ΔIRI25μU/ml以上の症例は, 対照群0%, 慢性肝炎6%, 肝硬変17%に対し, 脂肪肝71%と高率であり, 脂肪肝の臨床診断におけるグルカゴン試験の有用性が示唆された.

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